六時間半目 オワリノハジマリ

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こちらはまともに動けるのが二人。 向こうが単独行動だとすればこちらが有利。 こっちには銃もある、向こうに遠距離武器が無いのならこのまま相手が動くのを待つべきだろう。 静寂の中でただ刻々と流れていく時間。 引き金にかけられた指が少しだけ震える。 集中を切らした一瞬が致命傷となりかねない。 だから待つ。 相手が動くのをじっと。 向こうが抽選者ならば先に動かざるを得ないはず。 残り時間は三分ほど。 しかしここまで来ると妙だと俺の思考が言っている。 相手が抽選者ならば、俺たちの虚を突く為にドアを開けた瞬間に飛び込んでくるのが普通じゃないのか。 ドアを開けてからこれほど溜めたら不意を突く意味がない。
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