その時は突然に

3/17
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ
そのあとは、少しだけ話がありすぐに解放された。 生徒たちが体育館を出て行く中ももかが近づいてくる。 ももか「おっす。話どうだった?私はめっちゃ怖かった!」 陽一「んじゃなんでそんな元気なんだよ」 すかさずに突っ込みが入る。 ももか「ちょっと憂鬱だってば!」 陽一「どこがだよ!目が活き活きしてるってば!」 呆れながら突っ込む。 楓「まるで夫婦漫才ね」 ももか・陽一「「どこかだ(よ)」」 おぉ、息もぴったりだった。 なんやかんやで仲がいい二人だ。 楓「でも、本当に怖いわね・・・。人が死んでるのに」 深刻な顔つきで言う楓は少し震えていた。 稜紀「大丈夫だ。細心の注意をしていれば心配ないよ」 楓の反応をみた稜紀は言葉をかける。 楓「・・・うん、そうだね。ありがと」 一瞬キョトンとした顔になったが、徐々に顔が赤くなっていった。 テレ顔である。 楓は髪の毛が腰あたりまでと長めだ。 さらっとした黒髪で見ていても綺麗な髪で、その綺麗で長い髪の毛で照れた顔が隠れている。 ももか「あー!楓が照れてるー!」 そして横からももかがいじめっ子よろしく楓にちょっかいをかける。 仲が良い二人で、傍からみる稜紀と陽一に入る空間などなかった。 陽一「あぁ、楓ちゃんだけが目の保養だぜ・・・」 そう呟いた直後に、グーパンチが陽一の右頬に直撃したのだった。
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!