プロローグ

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時間は7時あたり。 家から学校まではそれ程離れてもないが、近くもない。 ようは中間あたりに家を構えていた。 最近ではあまり見かけない木造建築で、築40年と、まぁまぁな年月をほこる。 「いただきます」 昨日作り置きしておいた、ご飯を食べながらテレビをわき見した。 『昨夜未明、路地裏の突当りで成人男性が殺害されてるのを、近所に住む女性が発見しました』 茶碗に入った米を一口頬張り、咀嚼しながらニュースを見つめた。 殺害事件。 最近やたらに増えているこの事件は、この街にもやってきたらしい。 つい先日までは隣町でもあったと、ニュースでも取り上げられていた。 (しかし、この現場を見つけた女性も不憫だな) どういった現状なのかは理解しがたいが、さぞそれは強烈の一言だろう。 まぁ、誰がどうあっても人が一人死んでいるのは、見るに堪えないが・・・。 流れてここまで来たのか、どうだかは知らないが用心はした方がよさそうだ。
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