0人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ
稜紀が自宅前まで到着すると、今朝の警察がまだいた。
とは言え、監視している警察が二人いるだけで、あとは黄色いテープで簡易的に事件現場へと入れないようになっている。
別段気には留めなかったが、少し目を凝らしてみる。
事件現場に、私服の人物が近づくのが見えた。
しかも、驚くことに現場周辺を監視している警察がその私服の人物に敬礼をしたのだ。
稜紀(刑事か何かか?にしても、俺より小さい気がする)
身長からして、稜紀の半分とちょっとくらいで小柄なのは見た目で分かる。
稜紀がその人物を見ていると、向こうも視線に気が付いたのかこちらを見た。
一瞬、ドキッとしたが何事もなく現場の中へ入ってゆく。
稜紀(な、なんだったんだ。よくこっちに気が付いたな)
不思議に思いながら、稜紀もようやく門をくぐり玄関のカギを開ける。
ただいま、と言うとリビングへと向かいテレビを付けた。
ニュースはもちろん事件のこと。
評論家や、事件に詳しい人たちがなにやら討論をしていた。
稜紀はそのままソファーに座りテレビをボーっと見つめていたが、そのまま少しの間眠りについてしまった。
電源が付けっぱなしテレビが彼を照らし、夕刻へと時間が進む。
稜紀が目を覚ましたのは、19時辺りだった。
最初のコメントを投稿しよう!