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実は俺、神代稜紀(かみしろいつき)は元々この湊市の住人だったりする。
しかし、ずっとここに住むことは叶わず一度両親の都合で離れた。
が、年月が経ってようやく俺の希望通りに戻ってこれた。
一人で・・・。
陽一「まぁ、お前も戻ってきたしまたワイワイできるじゃん!」
並んで歩く陽一が稜紀の肩を抱きそう言った。
稜紀「そうだな。これからもよろしく頼むよ」
旧友と仲良く歩く学校への道のりは少し近いような気がした。
ーーーーーーーーー
校門付近
大きな坂を上りきりようやく校門の前へとやってきた。
陽一「あぁ~、やっとだよまったく。やんなっちゃうよな~」
坂の途中でバテた陽一は重い足を引きずり歩いていた。
校門を抜け下駄箱へと足を向かわせる。
ここからは平たんな道のりで楽だった。
稜紀「ほら、陽一。しっかり歩け」
陽一に喝を入れる。
へぇ~い、と気の抜けた声を発する。
すると、後ろから突然大きな声が聞こえてきた。
「だらしないぞまったく!!シャンとしなさい!」
バシーーンッ!と、軽快な音が陽一の背中でさく裂した。
陽一「いってぇぇぇ!!バカ!なにすんだよ!」
体をのけ反らせ一気に胸を張る体勢になる陽一。
「えっへへ、おはよっ!稜紀くん!」
陽一とは違った明るい声であいさつをした女性が立っていた。
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