マネージャー

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マネージャー

昔、流星群を見た。 誰もいない秘密の場所で。 そこは、ここは内緒だよって口に人差し指を当てて私が教えた場所。 本当はただ自慢したかっただけだった。 そしたら君が『きれいだね』って言うから私は調子にのって『二人の秘密の場所にしてもいいよ』って言った。 それからそこは『二人の秘密の場所』になった。 双子座流星群を見たときは、夜のしせつを二人で抜け出した。 そしたら、星がチラチラチラチラ降っていた。 雪みたいに軽く簡単に降ってくる。 それがおもしろかった。 だけどキレイだった。 このまま時が止まればいいのにって。 そのときはほんとに願った。
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