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公園に入ると男の人が一人いた。
僕は気にせずにベンチに座った。スケッチブックとクレヨンを取り出し、絵を描く準備を始める。
その時、クレヨンが一つ、ポケットから落ちた。
僕はそれを必死に追いかけた。
―――手にクレヨンを持ったまま。
もう少しで手が届く、そう思った時、
―――ドンッ
前にいた男の人に気づかずに思いっきり正面衝突し、
手に持っていたクレヨンの色がその人の服についた。
クレヨンを拾う前に謝らなくてはと顔を上げた時に、
『ボク?服に色が付いちゃったんだけど?』
『ご…ごめんなさい……』
『本当に反省してる?言葉だけじゃわからないなぁ。ちょっと付いて来てくれる??』
『え…嫌です…』
知らない人について行くわけにもいかなかったので断った。
だが次の瞬間―――
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