誰か、助けて

8/23
前へ
/24ページ
次へ
少し歩いてみると、壁らしき物にぶつかり、ドンッという鈍い音が響いた。 『痛…』 いきなりの衝撃に怯んでいると、部屋の外だと思われるところから、 『…ボク、起きた?』 と、僕がぶつかった男性の声がした。 『……起きた』 躊躇いがちにそう答えた。 『あのねぇ…ボクにぶつかられた時に僕のズボンに色が付いちゃったんだよね。 ―――だから、』 だから? 悪い予感しかしない。 『―――反省するまで、そこでおとなしくしててね?』
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加