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はっ!?
あまりにも便利商品や珍しいものがあったからつい我を忘れてしまった。
声をかけられたら方に顔を向けると、頬が膨れている姫川原の顔があった。たしか前もこんなことあったような気がしなくもない。
「なに?」
「買うもの決めた?」
あ、そうだ。志保奈の誕生日プレゼント買いに来たんだった。便利商品や珍しいものがあったからつい我を忘れていたーなんて言えるわけがない。
「姫川原は決めたのか?」
「決めたよ~これ」
手には箱に入ったマグカップがあった。プレゼントには妥当なものだな。どんな柄だろ?
「箱開けて見てもいいか?」
姫川原から許可をもらい、箱からマグカップを取りだした。
マグカップには『侍』って大きく書いてある。それ以外はなにも柄や模様がない。
なんで侍なんだよ。これ絶対ネタ用だろ。値段も350円って安っ!
「これ…なに?てかなんで侍?」
「このマグカップ今海外の人に人気あるんだって~。他にも酢とか豆とか麩(ふ)とか色々あったよ~」
こんなダサいのが人気だと!?今どきの海外の人はよくわからんな。
「なーんて、嘘だよ。しほのプレゼントはこっちのマグカップ」
なんだよかった。お前のセンスを疑うところだった。
俺も選び終わり、誕生日プレゼントを買った。
外に出ると人が多くなり、日差しもいつもより暑かった。
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