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アクション系の映画をみているかの様だった。目の前にいるのは、白い大型の人間に似ついた怪物と剣や銃やら様々な武器を持った武装集団ーー。
ーーこれは現か幻か?
何処かで聞いたことがある様なフレーズが瑠巳の中で蘇った。と同時に焦燥感が頭を巡り始めた。
「探さなきゃ」
窓を離れる。
その時、上の階からつんざくばかりの悲鳴が耳に飛び込んできた。
すぐに絵里菜だと直感した。瑠巳は屈託した表情もせずに夢中に走った。
階段を上がった先には瑠巳達のクラスがあった。
どうして教室だと気付かなかったんだ!と後悔した。
ーー教室の扉は開いていた。躊躇せずに中に入ると反対側の窓際に白い大型の人間が見えた。きっとコイツが白い魚人だと思った。
その先に、絵里菜らしき人影が見えた。瑠巳はタッ!と机の上に飛び乗り、机から机へと飛び移る。
「らあぁぁぁ!!」
空中に飛んだ瑠巳は怒声と共に右足を魚人の首部へ蹴り込んだ。
魚人は首部を先頭に並んだ机に突っ込んだ。
「大丈夫か?」
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