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音のした方に顔を向けるとスチール缶を握り潰した哀がいた。
「青葉が嫁やと?
ふざけんな…何処の馬の骨か分からんヤツに青葉をやってたまるか…!」
「落ち着いてぇぇぇぇえ!!!
哀ってば目が据わってんだけど!つーか殺気がハンパないんだけど!?つーか素手でスチール缶潰さないでぇぇぇぇえ!!!」
ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいぃぃぃぃぃぃぃい!!!!
哀が大阪弁になってる!!
彼奴は昔からキレると大阪弁になる癖があるんだよな。
兎に角、早く落ち着かせないと!
このままじゃ世界中から哀以外の男が消える…つーか消される!!
哀の手によって!!
「哀君。私の事、心配なさってくれてるんですよね。
有り難うございます。でも、私なら大丈夫ですから」
「そうだよ!青葉が悪い男に引っかかる訳ないじゃん!!青葉を信じなよ!」
青葉が哀に優しく言い、あとに続いて僕も言った。
すると哀は手の中にある握り潰したスチール缶から力を抜き、小さく微笑んだ。
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