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坂を登りきり暫く道沿いに自伝車を走らせると一軒の家に辿り着く。
「到着ー!!」
滑り込むように門をくぐり抜け自伝車を駐めると玄関のドアを開けた。
「ただいまぁ!」
「白ちゃん!遅かったじゃないですか!!心配したんですよ!」
ひょこっと青葉がお玉を片手に顔を出した。
長い髪を上の方でポニーテールにした青葉こと葉桜青葉。
成績優秀だけど時々凄いボケをかますんだ。
「門限ギリギリセーフ。」
青葉の後ろから哀が顔を出し、ニヤリと笑う。
此奴は雷桜哀。兎に角、自由気ままでマイペースなんだ。
僕等は今三人で暮らしている。
本当はもう一人、風月広葉って人が住んでたんだけど今はもう居ない。
先生って呼んでたんだよね。
いろんな事を教えてくれた先生。
変わり者だったけど、僕は先生が大好きだった。
「白ちゃん、手を洗って着替えて来て下さい。ご飯出来ましたから。」
「はーい!」
元気よく返事を返し部屋に戻る。
「今日のご飯何かなぁ~?」
制服をハンガーにかけラフな服に着替えた。
階段を駆け下り、洗面所で手を洗うと哀と青葉のいるリビングに向かった。
「お待たせ。」
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