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「暑ーいっ」
李莉子(リリコ)は雲一つない青空を見上げて目を細めた。
容赦なく日差しが照りつける。
思わずついた溜息で、むせ返るような熱気を吸い込んでしまうと、喉が焼けるようで咳き込んでしまう。
「サウナにいた方がマシなんじゃ…」
かいた汗も、その場から干からびていく。
経験したことのない暑さに目眩を感じ、リリコは慌てて日陰に逃げ込んだ。
日陰から改めて周囲を見渡すと、マカダム王国特有の黄色いレンガで造られた素っ気ない家が立ち並んでいる。
「はぁ…本当に異国って感じ…」
日差しのせいか、人影もない。
今まで見たことのない景色に心細さを感じる。
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