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リリコの震える指先が、アムスタッドの上着を掴む。
それに気付くと、リリコのたおやかな白い腕を自分の首に巻きつけ、もう一片の隙間もないよう抱き締めた。
アムスタッドの太く、頑強な腕がリリコの体を包み込む。
「んっ…………」
リリコの体が完全に力をなくすと、そっとその体をベッドへと横たえた。
リリコは湿り気の残る睫毛を開いて、アムスタッドの精悍な横顔を見詰めた。
焼き付けていたい。
この胸に、あなたの姿を…………。
リリコの濡れる視線に気付いたアムスタッドは、真っ直ぐにそれを絡め取ると、ゆっくりとその身を重ねた。
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