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……本当に、大人みたいな顔してる。
私の不躾な視線にも怯まず、かと言ってよく大人がするような気持ちの悪い愛想笑いも浮かべていない、静かな、何も読み取れない顔。
「恐れながら、マーラ殿下にはもっと相応しい方がいらっしゃいますのでご安心を」
「何よ、私じゃ嫌なの？」
「滅相もございません」
私はすっかりつまらなくなって、そっぽを向いた。
「いいわ。ラムノスなんて弱っちくて私のこと守ってくれないでしょ」
そういうと、いつも仏頂面のあなたはにわかに顔色を変えた。
怒られるのかと思った。
「……必ずお守りいたします」
「え？」
「必ず」
「本当ー？」
あなたは、じっと私を見ながら頷いた。
その強い瞳が1回目。
だから私は渋々頷いたの。
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