†すべての始まりの日†

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「!!!!!!ッ!」 「!!!!何だ!今の!」 森の中から聞いたこともない鳴き声が聞こえてきた。 ドサッ!! 「何だ!何か跳んできた!」 和人の足元に何か黒い物が跳んできた、それは・・・ 「・・・うそだろ…」 和人の足元には狸の死骸があった、だが普通の死骸ではない。 死骸は血まみれで腹の部分が根こそぎ食いちぎられていた。 「これはマジでヤバイぞ…」 荷物を持って山を降りようとしたとき、目の前にさっきまで無かった黒い影があった。 「ま、マジかよ」 その影は月明かりによりハッキリと見えた それと同時に和人は走り出した。 「なんだよ!なんなんだよ!あれはッ!」 和人が見たもの・・・ それは、口元が血まみれで両手に巨体なハサミ、そして尻尾の先には人の腕ほどのバカデカイ針。 そう、和人の目の前にいたのは巨体なサソリだった。 「あり得ないだろ!あんなデカイの見たことも聞いたことも無いぞ!」 ダダダダダダダッ 「しかも何でおってくるんだよ!」 ダダダダダダダッ 「ヤバイ!このままだと追い付かれる!」 勢いをつけて距離をとろうとしたとき ズルッ! 「ヤバイ!」 和人は落ち葉に足を滑らせて派手に転んだ ドサッ! 「イッテ~足くじいたかな?はっ!そう言えばサソリは!!!!!」 その時和人は息を飲んだ、まさに今サソリが尻尾の針で和人を貫かんとしていたからである とっさに和人は避けようとするが くっ!間に合わない! 今のままだと確実に直撃する何かで守らなくては、だか周りには何も無くなす術が無かった 針はまるでスローモーションのようにゆっくりと、だか確実に迫っていた これは駄目だな…こんなわけわかんない死に方嫌だな そして針が刺さる寸前・・・ 「ダメェェェェェッ!」! 誰か女性の声が聞こえた、だか針は止まらず和人の胸を貫いた 「・・・・・・・・・・・・!」 痛みはなくただ全身の力がただ一気に抜けていった・・・そして針を抜いたサソリはどこかえと走り去って行った。 そうして今に至るのだ
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