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ひたすら走って、やっと学校が見えてきた。
走るスピードを上げ、校門に入ろうとしたところで、
ドンッ
俺は誰かとぶつかった。
「いってえ‥」
「いったあ~」
ぶつかった衝撃で、2人とも尻餅をついた。
俺がぶつかったのは、校門を出ようと走ってきた、ここの高校の女子生徒だった。
「あっあの、すみません!ケガないですか?」
そう言って立ち上がり、手を差し出すと、
「あ、ありがとう。大丈夫です‥」
俺の手に少しだけ頼りながら、その人も立ち上がった。
うわ‥
一瞬だけ目が合ったその人を、しばらくじっと見つめてしまった。
165cmの俺より少し目線が低いくらいの身長、どちらかと言えば可愛いよりも綺麗な顔立ちで。
理由なんて無く彼女に惹かれ、
根拠なんて無く、彼女の全部を好きになれると思った。
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