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…いたんだ。
廊下の窓に頬杖をついて、慧がぼんやりと外を眺めている
「終わったよ」
こんなとこにいるくらいなら、部活、いけばいいのに。
「あ、うむ。…お疲れ」
変な咳払いをして清書した集計結果のレポート用紙を私から受け取る
「なんだよ、やっぱり『普通』ばっかりだな」
「私、先生に出しておくから、行きなよ、部活」
「ああ、うん。サンキュ」
また、私に用紙を返す
「あの、さぁ」
いつの間にか私より大きくなった慧が、
少し上から私の目をまっすぐに見る。
。
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