封護の里─日常─

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朝食を終えたオレ達は各々の仕事ややるべきことにとりかかった。 ガルサゴはパトロール、狩り、書類仕事。 ガルルは畑仕事。 バルル、プルルは家事と畑仕事。 オレは双子の家事を手伝ったあとに、外のキャンプにいる部下達の元へ。 「おう、野郎共。怪我はどうだ?」 「うっす!!もう殆ど大丈夫です!さすが兄貴っすね!!」 毎度お馴染みの癒しの温泉で怪我を癒してやったので治りは早いようだ。 ふふふ、そうだろう!そうだろう!もっと褒めなさい。 「でも、一応無理はするなよ?これからも、お前らにはオレの手足となって馬車馬のように働いてもらわないといかんのでなぁ!!フハハハハ!!!!」 「兄貴なら本当にやりかねないず…」ボソ… (((言えてる……))) ……なんか……よからぬことを言われた気がする 「………………………。」ジトー… 「あ、兄貴!!今日は何処を調査するずか!?」 ……まあ、いいか。 「東の海の方だ。いつものように、気づいたことがあれば何でもメモしといてくれ。」 (((……ほっ…))) 「ん?お前らオレの話聞いてんのか?」 「「「は、はい!!もちろんです!!」」」 んー…さっきから、なんか納得いかないなぁ 「んまあ、いい。この辺の魔物はうじゃうじゃいるし、強いから気をつけて行けよ。……怪我人もいるし、1班と3班、2班と4班で一緒に行動にするか。何か異論は?」 「「「ありません!ボス!!」」」 オレは、軍の大佐かなんかか? まあ、悪い気はしないな。従順な部下を持つと気が楽だな。 「フハハハハ、フハハハハハハハ!!!! よーし!では、さっそく探索開始だ!…散!!」 サッ!! ……やはり恐怖による支配はやめよう。こう、逃げるように行かれると心が抉れる。 オレは、急に悲しくなりトボトボと探索に向かうのだった。 こうして、封護の里でのほのかな日々が始まった。 いや、この後の修行はちっともほのかでないと断言できるがな…
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