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「別に…クズの処理だよ。この『幻の心臓』は掛けた対象と深くリンクしているんだ。だから、この心臓を潰せば今のあのクズなら簡単に死ぬだろうね。」
そういって、右手の脈打つ心臓を見せてくるエセ紳士
「なるほど…その心臓、オレのも持っているのか?」
「さあね?そんなに簡単に手の内は教えないよ♪」
チッ…さすがにそこまでは言わないか…
だが、前に会ったときにいつでも殺せるみたいな事を言っていた事からその可能性は高いだろうな…
厄介な能力だ
「さあ、クズはもういらないからサヨナラだね」
普段のエセ紳士っぷりは見る影もなく、外野のオレまで底冷えするような雰囲気を纏い…その心臓を潰した。
「あはは、きったないねー♪ごめんね?血、飛んでない?」
んだ、コイツ。人を殺しておいて……狂ってやがる…マジで鳥肌もんだぞ…
「そんな怖い顔しないで?キミだって人を殺したじゃない。」
ッ!?
「うっせ…お前みたいに可笑しな神経はしてねぇーんだよ。」
今回、初めて人を殺したのは少なからず動揺している。
始まる前から殺すつもりだったし、殺らなきゃ仲間が殺られるのは分かっていた。だから、躊躇はしなかった。それは仲間をバカにしているのと同じだと思ったから。
仲間より敵の命の方が大事な訳がないんだ。
だから殺った。意識はせず、自然と体が動いた。
だけど……そんな自分が怖かった
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