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「可笑しいなんて失礼だよ!まったく、もう!僕はただ目的に忠実なだけさ。」
底冷えするような冷たさはもうなく、エセ紳士の踊るような声で思考の海から抜け出した。
あまり考えないようにしよう…
「目的って?そんなに大事な事なのか?」
そんな自分を隠したくて、咄嗟に出た質問を平静を装って出してみた
「……そうだね…僕の命より大事なものさ。その為に人も殺すし、利用できるものはとことん利用するよ。」
「それがオレって訳か…」
カイトは張り付けた笑顔の中に、なにか尊い者を見るような…そんな感情が浮き彫りになっていたが、それはすぐに消えた
「そうゆうこと♪だから、後2つの拠点も頼んだよ。ウェルくん、キミには期待しているよ…」
エセ紳士はそう言って消えていった
言いたいことだけ言って消えて行きやがって!ムカつくな!!
そのイライラを晴らしたくて、八つ当たりに動かぬ人を燃やした…
クソッ…!!
「ウェル…」
低い声が地下に響く
「ガルサゴか…。オレもまだまだ子供だな…」
自嘲するオレの言葉にガルサゴは 当たり前だ と言って笑って見せてくれた。
それは何故だか嫌味に聞こえず、安心するものだった
「お前はまだまだこれから強くなる。お前なら大丈夫さ……。さあ!修行始めるぞ!!」
「……ああ…!!そうだな!!」
やっぱり、親っていうのは強ぇよな。
「昨日はボロボロ泣いてたけど」
「う、うるさい!!」
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