503人が本棚に入れています
本棚に追加
「………………。」
「ふぅー…やはり厳しいな、父上の修行は。」
やっとこさ里に着いたオレ達だが、オレはもう身体中プルプルしてて立つことさえ出来ない状態だ…
「ウェル!」
「はい何でしょうか!?」ピシッ!!
訂正。一応、無理矢理ではあるが敬礼ぐらいは出来たみたいだ。
「修行はこれからだぞ。気を引き締めろ!」
くそぅ…さっきまで『パパはやーい!』とか『かっこいー!!』とか言われてだらしない顔をしていたクセに!!
こんな状態じゃなかったら指摘してやったのに…!!
「ウェル殿、諦めろ…これは今に始まったことではない。」
ガルル曰く、産まれたときからあの双子にゾッコンらしい。
「では、さっそく次に移るぞ。始め!!」
修行内容は昨日までと一緒。
まずは身体強化。次に無属性の魔力を手の平に溜める。この時、魔力を放出しながら留める感じ……放出する魔力を無理矢理押し込める感じだ。
矛盾しているのは分かっているが、こんな感じなのだから仕方がない。
これを溜めに溜めたら…撃つべし!!
「ハッ!!」
短く気合いを入れて掌ていを持ってきた岩にぶつけると、ドゴッ!!と普通の掌ていではあり得ない威力を発揮し、岩を砕くのだが…
「くそ~…またダメか…」
上手くいかない。
オレのは普通の無属性魔法『インパクト』。岩の表面を魔力の衝撃波で広範囲に砕いただけだ。
最初のコメントを投稿しよう!