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一方、ガルルはというと…
「フッ!!」
ドゴッ!!と岩をボーリングの玉程の大きさに抉り砕いき、見事に岩を貫通させた。
すっげぇな…!!
「うむ、よくやった!さすが、オレの子だな。」
ガルサゴも思わず笑顔で誉めた。
「はい!父上の子ですから!」
先日のことを意識しての言葉だろう…
「…そうだな。では次だ!しっかりやれよ!!」
はい!!と言ったガルルはいつもより幼く見えた。ガルルもまだ16歳。父親に誉められれば嬉しくなるのは当然か…
そんな親子に水を射すのは気が引けたが、オレもはやく次のステップに行きたいので思いきって聞いてみる。
「なあガルル、なんか上手くいかないんだよ…。コツとかってあるか?」
「コツか…そうだな、ウェル殿はどんなイメージで行っている?」
イメージ?そりゃぁ…
「こう…手に溜めた魔力を一気に…どーん!って感じ?とにかく、力強いイメージかな」
「そうだな…確かに、一見派手で力強いイメージがあるが、実は違う。静かで鋭いイメージだな。」
そうなのか?
俄(にわか)に信じがたいがやってみるか。
岩の前に立ち集中する
「すぅー……はぁー…」
ゆっくり大きく深呼吸する
集中…集中……集中…
魔力を練る。そして構えて、手の平に魔力を溜める。
ここまでは同じだ。
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