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ここからは激しく力強いものから、"静"へとイメージを変える。
ガルルとは撃ち方が違ってくるが、岩に魔力を溜めた右手を添える。これの方が"静"をイメージしやすい。
静かに、鋭く…いや、一点に集中だな。
大丈夫。力強さは意識しなくていい、できる。己の魔力を信じるんだ…ブルとの修行を思い出せ……
オレは強くなった。だから後は
撃ち抜くのみ……
「フッ…!!」
岩に添えた右手を静かに、それでいて霞むような速さで前へ撃ち込む
ドゴンッ…!!
「……あれ?上手くいったと思ったのになぁ~…またダメか…」
岩にはオレの手形がくっきりと残っただけで、貫通はしていなかった。今のはいい感じだと思ったんだけどな…
「う、うううウェル殿!?凄いではないか!!!!」
「んへ?」
意味がわからず変な声が出ちまった
「はっはっはっは!!やはりお主は別格だな!!ウェル!これには参ったぞ!」
はあ…?これのどこが凄いのでしょうか?全くもって訳わからん。
「訳が分からないといった顔だな。反対を見てみろ。」
ガルサゴがそう言うので、とりあえず言う通り岩の反対側に回ってみると……
「え…ナニコレ…コワい。」
これ、オレがやったのか?
なんと、岩の半分を残して後ろ半分は見事に粉々に吹き飛んでいた。
「これは、封護が使う『インパクト』の究極型だ。堅い敵でも内から貫き破壊する。オレでも手と足からでしか出せない技だぞ。」
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