第3話 発動

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第3話 発動

ブゥンッ! 「や・・・やられるッ!」 ビカァァァッ! ルシカの右腕が光輝き、クリーチャーの攻撃を受け止めた。 「何だ・・・!?この光・・・」 「・・・所持者の誕生か」 ルシカとクリーチャーの群れを挟んだ先に見慣れない男がいた。 169cm、56kg。水色の髪に赤色の下フレームの眼鏡に 薄い黄色のローブを纏った男だ。 「あんたは・・・?」 「僕はヴァリウス・シフォー、旅の音楽家だ」 「これは何だ?」 「光がもうすぐ収まれば分かるよ」 シュンッ 右腕の光が消え、模様入りの手甲が現れた。 「たまに本人の危機にあわせて発動する者がいるんだ・・・」 「ヴァリウスって言ったな。何なんだ、コレ・・・」 「古の世に人魔戦争によって失われた魔法具・・・アーティファクト!!」 「アーティファクト・・・」 「使用者の精神力と特性により、発生・進化する魔法道具だよ」 「精神力と・・・特性?」 「君の場合は格闘技が得意なようだね、そして身の危険を護るために現れた」 「だから手甲なのか・・・」 「でも君がさらに深手を負い、戦う精神力を保てなくなるとアーティファクトを 具現化できなくなるよ」 「そこが精神力か」 「理解が早いね。流石、アーティファクトの使用者になるだけのことはある」 「1つだけ・・・わかんねぇことがある」 「なんだい?」 「何で、お前はそんなに詳しい?」 「それはね・・・僕もアーティファクトの使用者だからだよ」 「そうなのか・・・」 「君はさっきのダメージもある、ここは僕が戦うよ・・・」
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