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第10話 ジパングとジルモア
カノンはルシカとヴァリウスに事の始まりを語り始めた。
「この大陸を北に進んで、さらに東に進んだ方にある奔放の国ジルモア」
「奔放の国・・・?」
「総督府の決定した国際的事項にも従わない風潮から付けられたのが奔放の国よ」
「なるほど・・・それとジパングが関わってるのかい?」
「ジルモアとジパングは大きな鉄橋で繋がっていて、ジルモアはジパングの国にわずかにある土地資源を狙って民間旅行者を装い、ジパングを調査していたの」
「それとバリルってヤツと何の関係があるんだ?」
「調査をしていただけだったジルモアが最近、武器を持った兵士を鉄橋周辺に集めだしていて、鉄橋の南西沿いにある小さな港に武器が運び込まれていたの」
「その武器を輸出しているのが、この港町を裏でまとめるバリルってことかい?」
「だからまずはこれ以上の武器の輸出を止めるためにバリルを倒したいの」
「なるほどな・・・ヴァリウス、手伝ってやろうぜ」
「ルシカ・・・人助けは僕もすすんでやりたいところだけど旅の目的を忘れてないかい?」
「お互いの秘宝探しと親父の敵である紅い凶弾の事だろ?」
「紅い凶弾!?」
「カノン、知ってるのか!?」
「ジルモアの兵士達を最近まとめはじめた雇われの傭兵の通り名が紅い凶弾よ」
「・・・ヴァリウス」
「・・・この話、僕やルシカにとっても無関係とは言えないようだね」
「ヴァリウス、そうこなくっちゃな!」
「2人とも、ありがとう!」
「バリルの居場所は分かるかい?」
「この町の外れに酒場兼屋敷があるわ」
「じゃあ、乗り込むか・・・」
~酒場「クリミナル」~
「いらっしゃいませ」
「バリルってヤツ・・・いるか?」
「お客さん・・・死んでいただきますよ」
ドカァッ
「お前らがな!」
「たった3人で乗り込んできやがって、こっちは50人だぞ!」
「カノン!ヴァリウス!行くぞ!!」
パァァァッ
「リズムスタッフ!」「メイデンストール!」「ダブルコマンドー!」
ポロン ポロン ポロン
ドスッ ドスッ ドンッ
ドカッ バキッ ドゴッ
「こいつら、強ぇ・・・」
3人は瞬く間に50人の不良達を倒していった。
「君達やるねぇ・・・」
酒場の2階に続く階段に2人の男が現れた。
「・・・リキュールブラザーズだ、お前ら・・・終わったな」
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