第1章:ギルド

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…もっと、深いとこへいくべきか。 思うと同時に踵を返して全力で逃げ出した。 弱い相手とはいえ、イベント補正がかかっている男だ。 しかもああいうのは変にチームワークが良かったりする。 逃げるのが一番だと踏んだ。 道中でレベルを上げながら次のイベントに備えればいい。 みるみる内に引き離されていくゴロつきたち。 …私って実は速いのか? ってなことを思っていると前方の何かにぶつかった。 「ッ……!」 ニヤァと笑ったゴロつき仲間は 「まさかこんなにうまくいくとはなァ」 しまった! ヤツらは二手に分かれていたらしい。 …だからって! 負けはしない! ザザッ 一度勢いを殺して止まり切れなかった分を足の威力に分ける。 さらにそれを回し蹴りの要領で腹を狙う。 相手は自分よりガタイがよく上背もあるため、首元は狙えない。 よって、腹それもガードなんかさせない! スピードの乗った弱い蹴りがガードより早く入り込んだ。 「ぐぅ」 キレイに回ってきた足は遠心力に従って、まともに脇腹に入る。 …少し外したか!
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