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…もっと、深いとこへいくべきか。
思うと同時に踵を返して全力で逃げ出した。
弱い相手とはいえ、イベント補正がかかっている男だ。
しかもああいうのは変にチームワークが良かったりする。
逃げるのが一番だと踏んだ。
道中でレベルを上げながら次のイベントに備えればいい。
みるみる内に引き離されていくゴロつきたち。
…私って実は速いのか?
ってなことを思っていると前方の何かにぶつかった。
「ッ……!」
ニヤァと笑ったゴロつき仲間は
「まさかこんなにうまくいくとはなァ」
しまった!
ヤツらは二手に分かれていたらしい。
…だからって!
負けはしない!
ザザッ
一度勢いを殺して止まり切れなかった分を足の威力に分ける。
さらにそれを回し蹴りの要領で腹を狙う。
相手は自分よりガタイがよく上背もあるため、首元は狙えない。
よって、腹それもガードなんかさせない!
スピードの乗った弱い蹴りがガードより早く入り込んだ。
「ぐぅ」
キレイに回ってきた足は遠心力に従って、まともに脇腹に入る。
…少し外したか!
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