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「それじゃ、私はもう行くわね。」
それに気付いたエリスはこの場はお開きにしようと提案する。ルイスの方もれにと同意して頷く。
「はい、それではまた。」
エリスは校舎へと歩いていく。これから生徒会かな?と思いながらルイスはカイへと向き直る。
「悪い、時間をとらせてしまったな。」
「ううん、大丈夫だよ。ナーディ先輩に挨拶もできたしね。」
「そうか。そういえばマリクは?」
「あそこで固まってる…。」
苦笑しながらカイが指した方を見ると人垣の中から数歩出たところにマリクはいた。
「マリク、行くぞ。遅れたらお前の奢りだ。」
ルイスはそう告げてそのまま校門へと歩いて行く。カイも「ごちそうさま」と言いながらルイスに続く。
「えっ!?あ、ちょっと待てお前らっ…!」
少しして正気を取り戻した(?)マリクは二人の後を追う。そして取り残された人々の中の中心になっていた二人がルイスを見ていたーーやはりそれぞれの性質は違うものだがーーことは無かったことにした。
三人は当初の予定通り昼食をとるために店内にいる。注文を済ませ料理が運ばれてくるまでの間の会話は先程の学園での出来事についてだった。
「にしてもルイスって頭良いんだなあ。おまけに生徒会長と親しいし。」
マリクの言葉に「なんだ、そのおまけは」と問いたくなったが実際には問わず
「会長とは初等部からの付き合いだからな。まあ、それなりに話したりするんだ。」
「へ~、ならハーミットさん達ともそれなりに話したりするの?」
彼女達とも初等部から同じと知っているカイはルイスに尋ねる。
「いや、彼女達は普段からあんな感じだからな話したことはほとんど無い。」
それを聞いて先程の人の多さを思い出したのかマリクの顔が疲れた様になる。
「たしかにあれはな…。話し掛けるのも一苦労だぜ。
でも折角同じクラスになったんだからちょっとくらいは話したいよな。」
「まあ、頑張れ。俺は手伝わんぞ。」
「ちょっ…冷てえぞ、ルイス!」
「頑張ってね、マリク。」
「おい、カイまで!」
二人の非協力的な反応ーーカイは言外にだがーーにマリクは項垂れた。
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