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それから俺達は少しずつ仲良くなっていった 折り紙の折り方を教えてもらい 何度も挑戦した だが不器用な俺は「一番簡単だから」と女の子が言うツルすらまともに折れなかった 「また失敗だ…」 はぁ…と溜め息をつく俺に女の子は優しく微笑んで「これあげる」とチューリップの折り紙をくれた 「ありがとう!やっぱり上手だね!」 「へへっ」っと女の子は照れくさそうに頬を指でかいた そして入院して三日目、俺の退院の日が来た 「また会いに来るからね!」 そう言って俺は母と病院を後にした 今思えば何で名前くらい聞かなかったのか… お互い呼び合うこともなかったし 自己紹介すらしなかった 退院してから一週間 女の子に会う為に俺は病院に行った しかし女の子の姿は無く、看護婦さんに聞くと昨日退院したと言う それ以来あの女の子には会っていない 残ったのはチューリップの折り紙と寂しさ、そして恋しさだけ これを恋と言うのかはわからない でもおそらく俺はあの女の子が好きだった
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