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「は…き…春樹!」 机にうつ伏せになりいつの間にか眠っていた俺は、後ろの席の雪に起こされた 「そろそろ担任くるぞ!入学早々怒られるぞ!」 「おう…わりぃ。」 寝ぼけながら俺はそう言った しかし久々にあの時の夢をみたな… ケータイを取り出し、ケータイに付いたチューリップの折り紙で作った自前のストラップを見つめた 「しかしどこに噂の可愛い娘はいるんだ?確かに皆そこそこ可愛いけど、飛び抜け可愛い娘はいねーなぁ。」  「ユキ…また浮気?」 雪の隣の席からハナビが言った 「ち、違うよ!!俺は春樹とその娘のキューピットになろうと…」 余計なお世話だ 俺にもその娘にもな 「だいたい春樹はモテるくせに憎たらしいんだよ!告られてもみんなフルし!どんだけ可愛い娘ならオッケイなわけ!?」 なぜ怒られる? 「だから~、興味ねーの。」 「名前も知らない、顔も覚えていない初恋の相手なんて忘れてさ!新しい恋に花を咲かそうぜ!」 そう言って親指を突き立てる雪 「春樹…ユキの意見も…一理ある。」 「そうだよねハナビ~」と言いながらまた抱きつこうとする雪 そしてまた交わされる雪 俺も年頃の男だ 確かに恋愛に興味がまったく無い訳じゃない でも病院で会った女の子以外に興味がわかないのも事実 可愛いとか可愛くないとか そう言う問題じゃなく あの女の子には別の惹かれる魅力があった ガラガラッ 「はーい皆席に着けー!」 そう言って担任らしき教師が入って来た 「よーし皆席に着いたなー…あれ?まだ一人来てないようだな?」 そう言って担任らしき教師は俺の隣の席を見た 確かにまだ来てないようだ 荷物もないし… ガラガラッ! 「すいません!遅れました!」 そう言って一人の女子生徒が顔を真っ赤にして入って来た
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