身の上

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 あの日の事は忘れない。忘れていない。  前日の夜、妙に眠かった私は9時前には、前後不覚に陥りつつあった。観たいドラマが9時~だったのに、観られないかもしれない。と思ったのが最後で、ベッドに無理やり連れて行ってもらった。  目の前のお姉ちゃん、に。  その後、意識を取り戻した時は……既に終わっていた。お姉ちゃんが家を追い出されていた。両親が私に睡眠導入剤を飲ませ、更に起きる気配がすると、朦朧とした意識だと解っている隙にまた睡眠導入剤を使用して。  次の日に、私はお姉ちゃんが家出したと聞かされた。まさか、追い出したなんて思わなかった。親戚だったから。  「おねぇ、ちゃん。お姉ちゃん。ごめんなさいぃぃ」  私はその場に土下座してお姉ちゃんに謝った。
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