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我が物という感覚になったなら、今度は赤の他人が家にいる事が気に食わなくなって……お姉ちゃんを追い出した。
派手なケンカはせず、ある日突然。お姉ちゃんは優しかったパパとママの事が疑えず、何かの間違いだ、と思いながらフラフラしていた。
茫然自失状態のお姉ちゃんは……いつの間にか見知らぬ土地にまで足を延ばしていた。この町に帰るのに、半年。でもその半年で、自分が誰だか判別してもらえないくらい、様変わりした自覚はあった。
それゆえに、家に帰るのを諦めていた。そこへ私が現れ……。ついに2年ぶりに帰宅。そして、恨みつらみを述べるよりも、淡々と事実だけを突き付けた。
「今の時代、ネットって便利ですよね。ちょっとすると、直ぐに様々な情報が不特定多数にばら蒔かれるんですから」
実は私のアイディアだ。本当は家出じゃなくて、追い出した事がバレれば……?
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