プロローグ

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バイトの帰りにふと空を見上げ 真っ先に見付けたのは 一番輝いている、一番星。 不意に それを追い駆けたくなった。 絶対に届きはしないそれを キツく睨む様に見上げながら 何故か必死に成って追い駆ける。 理由を考え様にも 走っている所為か酸素が足らず 思考が全く追い付いてくれない。 何故か何故かと考えて 少しでも落ち着こうと 足を止め様と為れば 自分の中の何かが そんなもんかと嘲笑う。 負けず嫌いな自分は 下唇を噛んでは 走るペースを上げた。 いつまでも辿り着かず いつまでも答えは解らず そんな自分にさえ 負けている気がして 再び一番星を睨んだ。
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