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今年の春の新メニューは七種類。
*桜茶
春の女王様である桜の花を使ったお茶。塩漬けにした桜の花を少し塩抜きしてお茶に浮かべて飲むもので、昆布茶の味に似ている。効能もいくつかあり、春にはぴったりの飲み物である。
*ジャスミン茶
甘い香りが特徴のジャスミンを使った飲み物で、女性には大人気。効能もあり、リラックスできる。
*栃蜜のトースト&ヨーグルト
貴重な栃の花から採れたハチミツを焼きたてのトーストにバターとからめて食べる。食後には栃蜜がたっぷり入ったヨーグルトも。甘くて優しい香りが口の中いっぱいに広がる。
*桜のシフォンケーキ
グランドメニューのシフォンケーキに桜のペイストを練りこんでふっくら焼き上げ、その横に特別なホイップをふわっとのせた上品な一品。ホイップの上には桜の花びらをモチーフにしたうすピンク色のチョコレートが飾られている。
*桜餅
和菓子屋『鶯』から仕入れているもの。漉し餡(こしあん)と苺をピンク色の生地で包みこみ、周りを桜の葉の塩漬けで一巻きし、上に桜の花をのせた春ならではの和菓子。日持ちのしないこの商品は、土曜日のみの販売になっている。
*サーモンと野菜のスープご飯
梅とカツオの混ぜご飯に昆布出汁のスープを合わせ、その上にたっぷりの春野菜とサーモンをのせたスープご飯。セットでツナサラダがついている。
*サーモンクリームのパスタ
チーズの入ったホワイトソースにからめたパスタの上に、サーモンとアボカドをのせた春らしいパスタ。セットでコンソメスープがついてくる。
これらのメニューは春樹が考えたもので、毎月五~七種類の季節の商品を出している。なので、毎月中旬ぐらいから、春樹は次の月の旬の食材を調べて家で色々と作っては食べ、また作っては食べを繰り返すことになる。
春樹は明日からの新商品で使うお皿や器をいつもより大きなリュックにしまい、チャックをしめた。免許はあるものの車を持っていないため、食器類やお店で必要な物を運ぶ時はすべて自転車に積んで運ぶのである。
明日は食器に加えてちぃももも連れて行く日。ソファでうとうとするちぃももの頭を撫でながら春樹はパソコンの電源を落とした。
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