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―次の日。
北乃くんは……いない。
気づけば、探すようになっちゃってる。
私は、クラスのドアを開けると、周りを見渡した。
北乃「おーい。邪魔ですっ」
「えっ…あ!ごめんなさいっ」
北乃「おはよ」
「あ、おっ、おはよ。」
隼人「おい!北乃ー、西高の美人にコクられたってマジ?」
北乃「え?あー…」
クラスの女子達が凍りついた。
その"美人"とは、この辺で有名な超可愛い女子だから。
純平「んで?」
北乃「ん?」
純平「付き合ったんですか?」
北乃「なんで?(笑)付き合うわけないじゃん。」
クラスの女子みんなが胸を撫で下ろした。
(北乃くん…好きな人いるのかな)
先生「座れー、おはよう。」
隼人「せんせ!髪の毛にご飯つぶ付いてますよ?(笑)」
先生「えっ!」
隼人「嘘でーす♪あはは」
(ほんと隼人くんって、バカみたい。
先生のこといじめて楽しいのかな?)
授業が始まると、北乃くんは机に突っ伏して寝始める。
昨日もそう。
(どうして成績いいんだろ…)
先生「もう寝てるよ…あいつ。じゃ、昨日の続きー!」
(あれ?教科書ない……忘れちゃった…)
先生「ここ、読んでくれ。じゃー花川!」
「え?あっ…あの……」
先生「ん?教科書ないのか?」
「あっ……そのぉ…」
先生「減点す…」
北乃「ん。」
「え?」
北乃「使えよ。」
「あっ、ありがと。」
先生「あるならさっさと出せよ」
「すみません……」
(前の席が北乃くんでよかったぁ…
減点されちゃうとこだった。)
・・・・・
キーンコーンカーンコーン
先生「おつかれ。」
「北っ……」
隼人「北乃ー!ジュース買いに行こーぜ。」
(あっ、遮られちゃった…)
北乃「あ、パスー!」
隼人「そうかー?りょーかい。」
北乃「どしたの?」
「え?」
北乃「呼ばなかった?俺のこと。」
「あっ、お礼言おうと思って。さっきの。」
北乃「そんなのよかったのに…」
「ありがと。また助けてもらっちゃった。」
北乃「いいのいいの。あ、今日の昼、約束したよね?覚えてる?」
「うんっ。楽しみにしてるから♪」
北乃くんと初めてのデート。
凄く嬉しい。
楽しみで仕方ない♪
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