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どうしよう…目、合っちゃったよ…。
それが女子の先輩だったらまだよかったのかもしれないけど、よりによって男子と目が合うなんて…。
先輩と思われる人だし、こっちから目逸らすのもどうかと思って、あたしは目を逸らさずにいた。
だけど…。
なにこれ、全然目を逸らそうとしないんだけど。
あたしは頑張って向こうが逸らしてくれるのを待ってるってのに、向こうは逸らさないでいる。
というかむしろあたしのことをガン見状態。
耐えられなくなったあたしは、とうとう自分から目を逸らしてしまった。
…やってしまった、これじゃもっと部室に入りづらくなっちゃったじゃん。
少しの後悔をし、あたしは気分転換にと思い、108教室の前から離れて廊下を歩いた。
もう部活開始時間はとっくに過ぎているから、廊下で練習を行う吹奏楽部の演奏が響く。
聞き覚えのあるような曲を聴きながら廊下を歩いていくと、同じクラスの友達と出会った。
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