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叩くと、さっき目が合った先輩がノックの音に気付き、隣にいる男子に話しかける。
やばい…もしかしてあたし、やり方間違えた?
焦りと恥ずかしさで今すぐ逃げたかったけど、ここまで来たんだ。
もう逃げるも何もできないよ…。
「はーい。」
そう言って出てきたのは、目が合った先輩……ではなく、部長だった。
部長のことは、新入生オリエンテーションでの部活紹介の時に見ているので、すぐにわかった。
「あの…あたしフリー部に入りたくて…」
自分でもびっくりするくらいの小さい声でそう言うと、部長はあたしを教室の中に入れてくれた。
教室にいるみんなの視線が、全部あたしに集中してる…。
これ以上恥ずかしいことはないと思う。
少し足を進めると、教室の後ろの方には女子の先輩がいた。
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