出会いは108教室で。

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叩くと、さっき目が合った先輩がノックの音に気付き、隣にいる男子に話しかける。 やばい…もしかしてあたし、やり方間違えた? 焦りと恥ずかしさで今すぐ逃げたかったけど、ここまで来たんだ。 もう逃げるも何もできないよ…。 「はーい。」 そう言って出てきたのは、目が合った先輩……ではなく、部長だった。 部長のことは、新入生オリエンテーションでの部活紹介の時に見ているので、すぐにわかった。 「あの…あたしフリー部に入りたくて…」 自分でもびっくりするくらいの小さい声でそう言うと、部長はあたしを教室の中に入れてくれた。 教室にいるみんなの視線が、全部あたしに集中してる…。 これ以上恥ずかしいことはないと思う。 少し足を進めると、教室の後ろの方には女子の先輩がいた。
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