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「ところで、アルファ、君が調査兵団に入りたいのはおじいさんの威厳を守るためじゃなく、お兄さんの仇をとるためなんじゃないの?」
「・・・・・・」
アルファは沈黙した。
-5年前-
アルファの兄、クロムは、調査兵団に所属していた。
「兄貴・・・大丈夫かな・・・」
ゴォーンゴォーンゴォーンゴォーン。
鐘の音がシガンシナ中に響き渡る。
「帰ってきた!!」
アルファは誰よりも先に正門へ向かった。
「兄貴!!兄貴!!」
「ただいま。帰ってきたぞ。」
いつも返してくれる言葉。今日は帰ってこなかった・・・・。
今まで、壁外調査から5回も生き延びてきた兄。今日も無事に帰ってくると信じていた。
「団長!あの、俺の兄貴・・・クロムは!?」
調査兵団の団長は下を向いて小さな声で言った。
「すまない・・・私がついていながら・・・!」
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