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「じゃあ、お父さんに言っておきますね」
そう言うと、エリーさんはどっかに行った。
「私たちはリビングに行こう♪」
ソラはそう言ってリビングに案内した。
「やっぱり広い…」
「そうかな?」
リビングもすごく…大きいです…
そうかな?ってソラは小首をかしげているけど、一般人の私には普通じゃないからね。
「ユウキは旅人だったから仕方がないか」
「うん、そうだね」
「それよりも、ありがとう」
「え?」
急にソラがお礼を言ってきた。
「さっき、お母さんに、私は親友だって言ってくれて…」
あぁ…その事か…
「いいのよ。私は(この世界で)初めて友達ができて嬉しかったからつい、言っちゃっただけだから」
「ううん…私ね、今まで親友って言える人があまり居ないの…中級貴族だから媚を売らないと、とか、下心がある人が多くては
っきり言って少し人間不審になってたんだ…」
ソラは笑顔で話しているけど、苦しそうな感じがした…
「でもね、会って少ししかたってないユウキが親友って言ってくれて嬉しかった。だから…ありがとうって言ったの」
「…………」
元気いっぱいだったソラにそんな悩みがあったなんて…
「ねえユウキ…私の親友になってくれませんか?」
ソラは、私に聞いてきた。
「はぁ…何を今更…」
「え?」
「私は親友って言ったのよ。私は心から信じあえる人こそ親友だと考えてるの。今、あなたは私に悩みを打ち解けた…それって…私を信じてる、この人なら言っていいと思ったから言ったんじゃないの?」
「………」
ソラは私の問いかけに無言で頷いた。
「なら、もう私にとっては親友って言えるの。さっきは勢いで言っちゃったけど…」
何で、こんなクサイ発言しているんだろう…
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