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「…………。だって猿じゃん」 「だからー、それがひどいっつってんの。友達の旦那でしょ」 ムッ。 確かに ちょっとひどいかもしれないけど。 「そーだけど…」 「友達いなくなるよ」 「…ちょっとひどくない?」 学くんは 私の顔もろくに見ずに、 私の大好きなアップルティーを飲む。 「え? 俺は美紀のために言ったんだけど」 「………。むぅ」 「わがままだは、口悪いは、怒りっぽいし………。子供だなぁ」 口を尖らせた私を見て なおさら、呆れたように言う。 確かに……… 猿は、言い過ぎだったかな。 「嫌い?」 「は?」 「こんな私のこと」 目を伏せがちに 私は、学くんに言った。 だって 学くん、ため息ついてたし。 「アハハ」 「!?」 「別に、それくらいじゃ嫌いにはなんないけどさー」 と、思ったら 今度は何がおもしろいのか 意地悪に笑う。
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