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終始ヴィーノの口から漏れるのは弱気な発言ばかりで、いかにも彼が苦労人であると言うのがにじみ出ていた。
そんな弱気な事を呟きながら歩くヴィーノ、するとそんなヴィーノの目の前に誰かが立ち尽くしているのが見えた。
「……?」
相手はトレンチコートを着ていて、深く帽子を被っていて、体格からは男だというのが分かった、男は革手袋をはめた両手をパキポキと鳴らしていた。
「……誰?」
ヴィーノは男にそう警戒しながら聞くと、男は首をパキポキ鳴らすと、そのままヴィーノ目掛けて間合いを詰めてきた。
「……!?」
ヴィーノは慌てて構える、男は路上に積もった雪の滑りを利用してそのままヴィーノの顔面目掛けて蹴りを入れる。
「くっ……!」
ヴィーノはそれを両腕で防ぐ、すると男はそのままヴィーノに激しいパンチのラッシュを入れてくる。
「っ……!クソっ!」
ソレを何とか受け流すヴィーノ、そしてヴィーノは男の攻撃後のタイミングを見計らって男の腹に回し蹴りを入れる。
「っ」
「……っ!?」
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