Betrayer

12月22日 記 チャッキー・テンプシー

昨晩俺のチームのメンバーだったガキ『ヴィーノ』が何者かのにより殺害されていたのが発見された、この一大ニュースは直ぐ様チーム全体に轟いた。

あの『サイレントキラー』等と恐れられていた元殺人鬼のヴィーノが、まるで一方的に殺されていたからである。

ヴィーノは普段は気弱でヘナヘナした見るからに童貞そうな感じな奴だが、殺しの腕に関してはチーム内で一二を争う程の実力であった。

チームに入る前に、イタリアで有名なとあるマフィアをリッパーナイフ一本で壊滅させたり、グリズリーを絞め殺したと言う武勇伝を持つ拳法家を素手で殺したと言うあのヴィーノが、無惨に殺されていたからだ。

そんなヴィーノが何者かにより殺されていたとあってチーム内では波紋が渦巻いていた、一部のチームメンバーから『魔学の仕業じゃないか』と言う声が出ていたが。

俺様にはそうは思えなかった、あの平和ボケ集団の魔学に限ってあんな残忍な殺戮などは絶対にあり得ないと。