【超攻撃的生物】

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 全身の筋肉を充分に発達させること。そして体力をつけること。これが大前提である。  それをこなしつつ、今度はハンターという職業についての知識をある程度つけなくてはならない。  世間では「ハンター? 趣味で狩りをして高収入なんだからいいよね」などと簡単そうに言ってくれる者も少なくないが、実際には割と複雑なルール等がちゃんとある。  そんなワケで、そういったルールや精神を学ぶ必要があるのだ。  ちなみに知識不足のままハンターになることも無理ではないが、その場合はなった後にとても苦労することになる。  定められたルールをしっかり守れず幾度も注意や警告を受け、結局はしぶしぶ学ぶハメに陥るワケだ。  身体作りとハンターのついての勤勉……これらのおかげで、思い立ってすぐハンターになるということは厳しい。  ましてやまだ十代前半の子供だったクロアスが、憧れてすぐなれるなどということはまず有り得ない。  もちろん例外はある。物心ついた頃よりハンターとしての生き方を教え込まれ磨かれた人間であれば、十代前半であってもハンターとして生活を送ることもできるようになるんだとか。  もっとも、そんな境遇の人間などほとんどいないらしいが。  今現在、世に『天才ハンター』だとか呼称される者達の中でさえ、物心ついた頃から剣を握っていました……なんて言う者は少ないくらいである。
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