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そんな梨沙から説明がなされる。
「このままスルーかと思ったわ。 ……副担任になったのよ、こいつらのクラスの」
「そうなんだ……」
あっさり納得する麗美さん。 オレたちは後で教職免許と辞令を確かめたけどな。
「それより、私、レベル4の資格取りましたー♪」
パンパカパーンとファンファーレでも鳴らしてあげたいくらいの満面の笑みでレベル4の合格証書を見せる麗美さん。
「もうリンちゃんたちに大きな顔はさせないよ」
「……そらよかったな。 でも一年のハンデ背負ってんの忘れたらアカンで」
「……うっ、うぅー」
プルプル震える麗美さん。 かわいすぎだ。
「そういや」とリンは魅世さんの方を振り返る。
「クラス長も筆記受かってたよな。 ……実技どやったん?」
「……欠席したな」
「何やっとんねん!」
「父との修行が優先だ。 テストなら次に受ければいい」
テストは1―2月と7―8月の2回実施される。
さてと、そろそろ時間だな。
「麗美さん、オレが変わってやるよ」
トランプを残し、出ていこうとするオレに声をかけるリン。
「……どこ行くん?」
「用事、生徒会の」
オレはよく分からんが生徒会庶務補佐にされているのだ。
「じゃ、オレも行こーっと。 頼むぜ、無口っ娘」
「……なんでお前が?」
ルナに手札を任せる鉱輝に聞く。
「生徒会書記補佐だってよ。 編入試験でいい点取りすぎた……」
「うちの部、生徒会2人もおるんかいな……」
「いいじゃないか、これで目の敵にされないで済む」
「生徒会の弱みとかも握れそうやし……」
黒い話を背に受けつつ、オレは遊部を後にした。
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