魔法学校は9月入学。

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『学校内外を問わず依頼を受諾し実行する組織』 「これがまとも……って言えるか……?」 「スケ○ト団ときたか! 生徒会とぶつかりそうだぜ!」 鉱輝は完全無視で、ジト目でリンを睨むと、頬を掻きつつ答える。 「いやー、なかなかええ案見つからへんかったけど、アンタらが何でも屋やってるって聞いて『これや!』って思ってな」 「オレたちは遊びでやってるわけじゃないんだけど」 「そっちも手伝うから、堪忍してーな」 「……言っとくけど、『無料で行うように』って書いてあるからな」 「なんやてぇ!?!?」 オレから紙をひったくると、食い入るように文字を見つめるリン。 「リン……まさかそれが狙い……?」 ギクッ! すぐさまリンは紙を置くと、錆び付いた鉄のように固い動きで振り向くと、豪快に視線を泳がしつつ答える。 「……ナ、ナ、ナニヲユートンネン、るなクン……」 イントネーションが外れっぱなし。しかもさっきの音……。 「『ギクッ』って音……したよな?」 「間違いなく……したわね」 「あんな音……本当に鳴るんだな……」 「おもしれー。 狙っても出せねーよ、あんな効果音」 「……聞こえた」 全員から冷凍視線を浴び、リンは観念する。 「そうやよ!ウチが悪かったわー!」 泣きそうな顔なので許してやることにして、オレは最後の部分を読む。
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