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さてと勢いで森に逃げたのはいいけど
「服は濡れたままなんだよな」
だがギターは無事だ、ギターケースの防水性が優秀だな、しかしこれからどうする
「…………歩くか」
~少年散策中~
「あ~頭痛い、あれ目眩?ハハハヤバいな」
無計画は止めよう、そう誓ったね、まぁ今は冗談抜きでマズい、体は痛いし、頭はクラクラで目眩のオマケ付きこの状態は風邪だね
「あれ?」
ドサッ
意識はボンヤリしたなと思った瞬間、体が言うことを効かなくなりそのまま倒れた
「カハッ…ハァハァ」
ガササ
うわっマジかよ
「グルルル」
「空飛ぶ子供の次は狼ですか」
しかも飢えてらっしゃる、けどな
「こっちはまだ異世界に来たばかりだから、まだ死ぬ訳にはいかないのさ」
俺はそう言ってギターケースを支えに立つがかなりフラフラだ、そんな体に鞭を入れギターを取り出し構える
「さぁ今日は気分は悪いがタダで聴かしてやるよ、有り難く頂戴しな!!」
こんな凄く恥ずかしい台詞を吐き俺はギターを弾いた、
「ギャン!?」
弾き始めると狼みたいな化け物は突然何かに怯えたり苦しんだりし始める、何でか?それは今の俺は手加減なんて出来ず能力を本気で使ってる為、見せる幻が相手の頭にかなりのダメージを与えている為だ
「ギャャ!!」
演奏開始数十分で化け物は息絶えた、だが
「もう………ダメか」
体から力が抜けそのまま重力に従い地面に倒れ、俺は意識が失いつつある中
「……あ………へい……ねぇ……」
誰かの声が聞こえた気がしたのを最後に意識が途切れた
「久しぶりね、この森に来るのは」
たまには来るのも悪くないわね、此処は基本静かだし
~♪
「?今のって」
確かギターって言う弦楽器の音だよね
ギャン!
今度は妖獣の鳴き声、一体何が?
「ちょっと行ってみよう」
そう思った私は音が聞こえた方に走って向かった
「ハァハァ」
私が現場に着くと息が荒く今にも倒れそうな女の子と
「………」
その前に息絶えた妖獣の姿があった
「な……にこれ」
やっとの思いで出た言葉がこれだ
バタッ
「えっ!?ちょっとあなた!?平気!ねぇ!」
駄目だ、息はあるけどって
「何でこんなに体が濡れてるの?」
それに熱も酷い、早く手当てしないと、とりあえずこの子を背負って
「軽いわね」
後ギターと多分ギターを入れるケースも持って、私は家に急いだ
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