プロローグ

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「いや、違うんですよ」 俺は決意を固めると、本田の言葉を否定しながら、嘘のこじつけを超特急で脳内作成させる。 「さっきのは一見 『げっ…英語の本田…っ!』に聞こえますが、実際に俺が言ったのは『げっ…ゲイとの婚約…っ!』です。」 言い終わって不意にドヤ顔を浮かべた。 意外と語呂があったこの答えは、我ながら自信作だ。 これならごまかしが聞くだろう。 くっくっ…ざまぁみろ、本田。 本田の癖にトヨタに乗りやがって。 俺は得意気な顔をさせて妙な偏見に頭を遊ばせていると、目の前にいる説教マシーンは余裕ある顔をさせてこう言った。 「ほぅ。して、誰がゲイと婚約するんだ?お前か?」 『アハハハハ』 クラスの皆がその本田の一言で爆笑する。 それに気を良くした本田は更に追撃をかけてきた。 「だが、お前が結婚していいのは2年後だぞ? 例え ゲイといえども法律は守らんとなぁ」 くっ…この野郎… 俺は怒りに震えるも、ラッキーな事にその一言で説教は終わり、授業がスタートする事になった。 そして、結局昼休みに職員室で説教される事になったのだった。
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