16人が本棚に入れています
本棚に追加
「いや、違うんですよ」
俺は決意を固めると、本田の言葉を否定しながら、嘘のこじつけを超特急で脳内作成させる。
「さっきのは一見
『げっ…英語の本田…っ!』に聞こえますが、実際に俺が言ったのは『げっ…ゲイとの婚約…っ!』です。」
言い終わって不意にドヤ顔を浮かべた。
意外と語呂があったこの答えは、我ながら自信作だ。
これならごまかしが聞くだろう。
くっくっ…ざまぁみろ、本田。
本田の癖にトヨタに乗りやがって。
俺は得意気な顔をさせて妙な偏見に頭を遊ばせていると、目の前にいる説教マシーンは余裕ある顔をさせてこう言った。
「ほぅ。して、誰がゲイと婚約するんだ?お前か?」
『アハハハハ』
クラスの皆がその本田の一言で爆笑する。
それに気を良くした本田は更に追撃をかけてきた。
「だが、お前が結婚していいのは2年後だぞ?
例え ゲイといえども法律は守らんとなぁ」
くっ…この野郎…
俺は怒りに震えるも、ラッキーな事にその一言で説教は終わり、授業がスタートする事になった。
そして、結局昼休みに職員室で説教される事になったのだった。
最初のコメントを投稿しよう!