プロローグ

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その日の俺は、昨日の夜中にゲームをやりすぎて寝不足になっており、学校へ来てからも朝のSHR中に何度も欠伸を繰り返し、先生に注意を受けていた。 そのSHRが終わってから始まる10分間の休憩時間。 眠気が極限状態に陥っていた俺は、自分の机の上で腕を枕にして頭を埋める。 しばらくすると、自然と顔の筋肉が緩み、安らかなる眠りが俺の元へ舞い降りてきた。 さらば、この不平等な社会よ! そんな捨て台詞を心の中で吐き捨てるように放ち、夢の世界へダイブしようとした時だ。 ついにその予期せぬ事態が起こったのだ。 顔を腕に埋らせ、寝るのに心地良い暗闇であった俺の目の前が急に外野の光を伝えてきた。 「は?」 突然の出来事に、さっきまで寝ようと準備していた脳の働きが悪い。 その状況を理解するのに少し時間がかかった。 しかし、暗順応していたクマの出来た眼をこすってから開くと、その光景だけで状況を把握する事が出来た。 何故なら、俺の顔に密着しそうになる程近くにいる女子生徒が俺の両肩を掴んだ状態で「おっ!目が覚めたかい?おはよう!」などと白々しい言葉を放ったからだ。 ボヤけた頭でも、その光景を見れば一目瞭然だった。 『俺は、この女に起こされたのだ』と。
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