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見知らぬ女子生徒に起こされた事に俺が困惑していると、その女子生徒はブレザーの胸ポケットから慣れた手つきで手帳を取り出して俺の目の前へと突き出してきた。
特に何の変哲もない、どこにでもあるような黒一色の手帳だ。
そんなものを自信満々に突き出されてきても、『女の子が持つにしては地味過ぎるな』とかそんな貧相な感想しか俺は言えないだろう。
しかし、こんなにも顔を煌めかせて俺の方を見つめてくるという事は、この手帳はもしかして相当高価なものだという事なのだろうか。
俺は、いくら考えても答えなんて見つからない事に諦めをつかせると、目の前の顔を煌めかせている女子生徒に手帳を指差して尋ねた。
「これ…何だ?」
「手帳だよ!」
その女子生徒は、陽気な笑顔を見せながら、誰でも分かるような答えを教えてくれた。
わぁ!ありがとう。
………じゃねぇし!
「そんな事は 見りゃ分かんだよ!!
だから…その手帳を何で俺に差し出してんのかって聞いてんの!!」
俺はグダグダしたこの流れに耐えきれなくなり、一気にツッコミを入れる。
とゆうか…
突然、席で寝てた所を起こされてこの状況って意味分かんねぇ!
「あ~!!そーゆー事か!」
いや…それしかないだろ。
俺は呆れながら心の中でツッコむ。
「あのね!
この手帳は ただの手帳じゃないのだよ!」
すると女子生徒は、腕を腰に当て、自慢気に意味深な発言をしてくる。
ただの手帳じゃ…ない?
隠し道具とか何かか!?
俺はその言葉に、この女子生徒と会話を始めてから、初めて興味がひかれた。
そして、女子生徒は告げる。
「この手帳はね~!
何を隠そう探偵手帳なのだよ!!」
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