第二章 “反逆者”

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その頃、璃は教室に近付いて行くと、誰かが騒いでいる声が聞こえた。 璃(朝からうるさいなぁ……) どうせまた何かされているんだと思いながら、教室のドアを開けた。 その瞬間…… 練「今度、璃にこんな事した奴は、オレがぶっ飛ばすからな!!」 と、全員に聞こえるくらい大きな声で言った。 シ――――ンと静まり返る教室のドアの所で璃は立ち尽くしている。 璃(気……気まずいような……///) 璃にとっては、今のは問題発言である。 昨日転校して来たクラスの人気者があんな事言ったら、ただでさえいじめられているにも関わらず、注目度No.1になってしまうからだ。 静まり返り、皆、璃の方を見る。 キーンコーンカーンコーン…… チャイムが鳴り、先生が来て沈黙を破った。 幸一「新城、中に入らないと先生入れないだろ」 そう、声をかけられた時、璃は無言で机の方に歩いた。 先生がいなくなって、練と圭がいなくなると、教室中の人が噂(悪口?)している。 璃(……最っ悪!!! あんな奴大っ嫌い!!) と、思い直していた。 さっきの出来事は印象的だったから、しばらくは忘れられないだろう。 それで、いじめがエスカレートしない事を願っていた。 泉は、圭の方に行き、 泉「圭君、昼休み屋上に来てくれる? 二人だけで話したい事があるの」 圭「うん、いいよ。昼休み屋上だね」 泉「ええ、待ってるから」 そんな二人の様子を見ていた練が、 練「泉~オレにはないの? 秘密のお話♪」 泉「うん。ごめんね」 そう言った泉の顔を見て、 練「泉って何か憎めないんだよな~」 二人にそれだけ言うと泉は教室から出ようとする。 圭「? どこか行くの? もうすぐ授業始まるよ……」 泉「ええ、ちょっと呼ばれてたから……。授業にはちょっと遅れるかもしれない……」 圭「わかった。先生に伝えとくよ」 泉「ありがとう、圭君」 そう言って出て行った。
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